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夢(工房のジイさん編)

 投稿者:一揆  投稿日:2008年 4月28日(月)03時31分43秒
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  毎度おなじみ「夢」シリーズです。
誰ひとりとして期待しちゃいねえでしょうが、愚かにも連載し続けます。
隠しなんだからいいじゃない。
では始まります。
豪快すっとばし読み物(読者が)。

僕は友人と一緒にとある町工場に訪れていた。
といっても、70くらいのじいさんがたった一人で構えている小さな工房だ。
用事が済んだあとも、自分は何故だかこのじいさんや工房のことをえらく気に入ってしまって、一人だけここに残ることにした。
もっともっとじいさんの話が聞きたかった。

工房での作業をしばらくながめていた。
目の前には高熱が通っている作業台があり、細い針金の束と、それからパスタをそれぞれ一掴み、その上に乗せる。
まんべんなく熱が通るように箸でつつきまわしているうちに、針金は熱せられてパスタと同じくらいの色になる。そうしたら今度はそれらを湯の張ってある鍋に移す。
そこまでいくともうパスタは必要ないらしい、じいさんは鍋からパスタだけを取り出し、もったいないとばかりにそいつを口に入れた。
驚いた。
金属と一緒に煮たものなんか食べて平気なのか。正直自分には信じられなかったが、そんな僕の顔を見て、じいさんは口をもぐもぐさせながら笑っていた。

突然呼び鈴が鳴った。
どうするのかとじいさんの方を見ると、じいさんは、おう、出てくれ、と言う。
確かに僕の方が近い場所にいるけど、大した距離じゃないんだから自分で行けばいいのに、とも思ったが、じいさんは何か作業をしているし、なにより僕に何かを頼むのを楽しんでいるようにも見えた。だから、僕は黙って受話器の方へ行った。
ところがこの電話の使い方がよくわからない。どこをどう押せばつながるのかじいさんに尋ねる間に、呼び出し音は切れてしまった。怒るかと思ったじいさんはしかし、切れちゃったんなら仕方ない、とだけ言った。
次第に僕はここで働いてみたいと思いはじめていた。あるいは、はじめからこんな仕事をしてみたかったのかもしれない。じいさんも僕がいるのは嫌ではなさそうだ。
「ものをつくるって仕事だ。」じいさんは言う。
「前にもそうやってここで働いててやめちまったのがいて、そいつが使ってた道具がまだそこにあるから、やるよ。」
一見乱雑なようで実は合理的に配置されているのであろう様々な器具が積まれている木の机の、下の方を指差した。
黒い直方体のケースだった。
自分のことを認めてくれたようで嬉しかった。僕は本当にいいのかと聞いたが、じいさんはこちらを向きもせずに、何も言わず作業を続けていた。

という夢。
なんだこれ。
と自分でも思うけど、目覚めたとき何だかすごく心があたたかくて、とても気分が良かった。
 
 
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